遺品整理をおこなう上で、必要なスキルの一つに
どれだけのものを運べるかという運搬能力があります。
もちろん、大きなものも運べるトラックやクレーンを持っているか
という問題もあるのですが、遺品整理の多くは手で運ぶものがほとんどです。
ですから、人の手による運搬能力が無いと、大型品が運べなかったり、
建物を傷付けたり、最悪、物を落として大事故に繋がるといったこともあります。
当社はピアノなどの大型品運送に40年以上の歴史もあるので、
運搬に関しては他に負けないだけのスキルがあると自信を持って言えるのですが、
中には、あまり運搬経験のない業者さんも多いようです。
室蘭市の全く知らないお客様から「事故が起きたので大至急、来て欲しい!」という、連絡を受け、
なんの事故かわからないまま、お客様のお宅に行き、家の中に入ったところ、
階段の下の壁に、無残にも突き刺さるかのように横になったピアノが・・・
話を聞くと、遺品整理のためピアノも処分してもらおうと、処分業者に運ばせたところ、
階段を数人で運ぼうとしたらしく、失敗して、そのまま落下。
階段は傷だらけで、落ちたピアノは壁に激突。見るも無残な状況になっていました。
この状況で怪我人がいないというのも、奇跡に近いのですが、
お客様は「安い業者に頼んだら、明らかに寄せ集めのアルバイトみたいなのが集まってきて、
こんな事態になった」と、半ば怒りを隠し切れない模様。
結局、ピアノは当社の二人のスタッフで難なく運びだしたものの、
「最初から、お宅に頼んでおけば・・・」と、悔やんでも悔やみきれない様子でした。
運搬技術は、その世界に長年携わってきた経験がないと身につかないものです。
どんなに金額が安かったり、立派なトラックを持っていても、
技術力が無ければ、最悪、事故を招く事態にもなりかねないという例でした。
※個人の特定を防ぐため、一部内容を変えてフィクションとして書いていますのでご容赦ください。